【AWC2015解説】ahq e-Sports Club vs F4E – 3rd map(IND後編)【準決勝】

9R

攻めるF4Eはセンターおよび2をメインでクリアリングする。先程のラウンドはAfteR-SRが1に行くように仕向けた動きが上手くハマったが、当のF4EはAfteR-SRがどこにいたのかを知らない。ただ、一番最後に寄ってきたことを考えると、おそらく1にいたのではという読みはできる。

このラウンドのAfteR-SRはどこに来るか?再度1に来るのか、それともセンターに戻っているのか。それを探るためにセンターとU字でクリアリングを進めていく。

開幕早々にApina-SRとAfteR-SRで撃ち合いが発生しており、お互いにSRの位置がバレた状況。rionは煙を焚いて横断。

TakiはUAVを撮って引こうとするも、逃げきれずBowに撃ち落とされる。それを追う形で詰めたClutchは砂場にいたDPowerに倒されてしまう。これで人数は3on5。かなり厳しい状況。

こうなってくると無理して砂場のDPowerを倒しても2中に入るには再度Bowという障壁があり、人数を削られるリスクが高い。そのため、1を3人で押して1中を取ってからリスロックで何とかワンチャンスを狙うか、センターを割ってキルチャンスを増やしSR頼みで何とかするかの2択を選ぶことが多い。

撃ち合って人数を削られるリスクを減らしたいという思いはahqも持ちあわせており、rionとの撃ち合いで瀕死になっているBowはいったんAfteR-SRと配置を入れ替える。しかしセンターを割ってきたrionを察知したところで、再度AfteR-SRと入れ替わる。

センターを割ったあとは2をカットしながら1に流れての1挟みを狙っていたが、
そこで発生した撃ち合いではワンチャンスは生まれなかった。

10R

前のラウンドでF4Eがリスクを冒してでも欲しかった情報。それはAfteR-SRがどこに行ってるのか?というもの。

ラウンド早々にセンターで交戦し、「AfteR-SRはもう1に行ってないじゃん!センターとかむしろ2守りじゃん!」ってことでF4Eはこのラウンドは1攻めを決行。

ARが守っていることを想定してFBを投げて油田階段に飛び出していくも、待ってましたとばかりにAfteR-SRが立ちはだかる。rion、Clutchを倒し、さらにBoboboも倒そうとするがそれは失敗。瀕死にされたAfteR-SRは引く。何とか人数差を減らしておきたいBoboboは追いかけるが、カバーの2.0Manに倒される。

Takiがダクトから47xを倒し返すも人数状況は2on4と厳しく、そのままラウンドを取られる。ahqひいてはAfteR-SRにとっては、このF4Eの読みがそのまま1に行く理由になっていた。

11R

さて、読み負けしたF4Eは後がなくなるが、徹底した策に出る。AfteR-SRが1にいようが2にいようが、2に動きをかけて2寄りにさせてしまおうというものだ。

Takiが陽動をかけるも、これまで一度も来ていなかった小螺旋で2.0Manが待ち構えていて倒されてしまう。

陽動としては成功していて、この動きを受けてラッシュを警戒するahqは2に寄る。
1中の47xは、1人で耐えられて時間を稼げるポジションに移行。設置場はその典型的な例で、当然ではあるが味方が寄って残された1人が1中を守るときの立ち回りが”わかってる”。

F4Eが油田階段に煙を焚くと、それを察知したahqは「え?1釣りの煙?1本命?」となる。怖いからとりあえず1に戻っておこう…とBowは1中に戻る。

1なのか2なのか、はっきりさせておきたい!と思うahqは、2.0ManとDPowerでU字と小螺旋を索敵。

しかし誰もいない。「1釣りじゃない!1が本命だ!早く寄れ!寄れ!」となる。2.0Manは1中へ、Bowは時間稼ぎと早め察知のため前目に。AfteR-SRはセンターに移行して1から2への移行を察知したい構え。

タイミングよく見られずに小螺旋を取れていたApina-SRがAfteR-SRを倒す。
これで人数差がなくなる。ahqとしてはどちら攻めなのか目測が立たず、上手くシフトができない。

Apina-SRがセンターにいることを確認したahqは、47xが油田階段をクリアしにいく。1攻めの可能性を消すためという意味合いで、2攻めだったときのために2に人員を割いておきたいと考えた。

しかしClutchが待っていて、47xは倒されてしまう。F4Eは意図せずまるで多点突破型の攻め方になっていて、急な自然発生的な体制変更にahqの動揺が見て取れる。人数有利を作ったF4Eは、センターと油田階段からの1挟みを行う。挟まれることを悟ったBowはダクトから必死に逃げるも間に合わなかった。

12R

安全を重視したエリア取りを行うF4Eは、U字にはUAVを持ったTakiとClutch、センターにはrionとBoboboが行く。

煙を焚かれ、小螺旋は危険と判断した①2.0Manはリスまで引く。センターとU字から合わせる形で小螺旋まで確保したのち、膠着状態。

F4Eはもう落とせないラウンド、わずかでも相手が甘えて詰めてくるのを待ちたい構え。しかしahqは詰めない。

ahqからのアクションがなく動きづらいF4Eは、TakiがU字で音のフェイントを入れたあと、Clutchを残して1側に全力で寄る。

Apina-SR先行で油田階段から突撃する。AfteR-SRに倒されるも、AfteR-SRにとっては目先ではApina-SRが単にクリアリングしてきたようにしか見えず、またU字での音フェイントの効果もあってかDPowerとBowはまだ動かない。ダクトからTakiが交戦しはじめてようやく動き出す。

6-6のラストラウンドというのはお互いに集中力が高まりやすいということもあって、賭けをするのならその1つ手前のラウンド、つまりこのラウンドが最も適しているのだ。

それもあって、Clutchは単独でセンター割りを行う。本来、センター割りには2人割きたいところなのだが、1の正面を突破するほうが重要度は高いため、センターにこれ以上の人員は割けない。

47xがBoboboをキル。rionは動けない。ダクトからTakiは侵入に成功するも動けない。ここまでは絶望的な状況であり、「終わった……」感が非常に強い。

しかしセンターを割っていたClutchが2.0Manを単独キル。そしてここからClutch無双がはじまる。寄りが遅れたBowはわずかに間に合わず、2連通から1発当てたところでClutchの1挟みを逃してしまう。

AfteR-SRがrionを倒したところでClutchが何とか間に合い、47xとAfteR-SRを連続キル。これで1中を取った上での2on2となり、状況は一気に好転。そのままラウンドを取ることができた。Clutchが4キルを取ってのファインプレー。

13R

最終ラウンドとなるこの場面で、お互いに一度も見せていない動きを行う。Apina-SRはU字待機、AfteR-SRは砂場でU字待ちをする。結局のところ、1が取られたら厳しいので、守る側としては1を優先的に守らざるを得ない。

初動では2:1:2で守っていたahqは、油田階段に煙が焚かれるやいなや3:1:1にシフトする。

前ラウンドで1攻めを見せ、煙を焚いて見せ、少なくともahqは1に寄ったと考えたF4Eは、Clutchを残し、センター経由の2攻めに切り替える。10R,11Rのように多点突破でキルを発生させるというのは狙ってできるものではなく、信用できるのは普段から練習しているカバーやお団子戦法であり、センターを4人という人数で押していく。

しかしそこでDPowerにUAVを撮られ、察知されてしまう。

リス経由での寄りが煙で見えないうちに、2に寄っていくahq。
それを利用し、先行してセンターでApina-SRが寄りを抑える置き。
さらにF4Eは1に戻ってお団子。

「あれ?2来てないしこれ1がやばいんじゃね?」と気づいた頃にはすでに遅く、1中で交戦が発生している。人数を活かして1中を取り、センターはSRで2からの寄りをロックという最も綺麗な形の1攻めで最後を締めくくり、F4Eがahqを下した。

総評

攻めの状況を作る能力は、F4Eが上。
敵の動きに対応する能力はahqが上、といったイメージを受けた。

F4Eは守りで4ラウンド取れていたことが大きい。1R目のApina-SRの3人止め、2R目のTakiの3人止め、3R目のApina-SRとrionで4人止めと、開幕から3ラウンドを個人技の力でもぎ取っていたことが勝敗を分けた。攻めにいたっては相手にリーチをかけられてから連続で3ラウンド取れたとは言え、単発キルが重なったラウンド、裏取りが決まったラウンド、そして最後の綺麗なラッシュ系の3本であり、狙い通りに正面突破できているのは最後の1ラウンドのみで、あとはahqに潰されている。

全体的なキル数を見てみればahqが上回っており、敵を倒すという能力に限ってはahqが上手。それでもF4Eが勝てたのは取るべきラウンドをしっかり取っていたからに他ならない。

それにしても、こんな激戦があるのかと思うくらい実力の拮抗した試合で、見ている側もとても楽しめたのではないかと思う。

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