FOVを理解して、じぶんに最適な設定を見つけよう
FOVとは
Field of View(視野角)の略語です。
PUBG、CS:GO、AVAなど、FOVを90°とするゲームが多いのですが、Rainbow six siege(以下R6S)は60°でOverwatchは103°など、デフォルトの視野角が違うものもあります。視野角の違いはプレイ環境にも大きく影響を与えるので、どのような仕組みになっているのか理解して、設定を見直してみましょう。
VFOV、HFOVとは
Vertical FOV(垂直方向の視野角) | Horizontal FOV(水平方向の視野角) |
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視野角と一言でいってもVFOVとHFOVの2種類があり、さらにゲームによってVFOVとHFOVのどちらを設定できるかが異なっています。
R6S | CS:GO | PUBG(FPP) | AVA | Overwatch |
---|---|---|---|---|
VFOV 60° | HFOV 90° | HFOV 90° | HFOV 90° | HFOV 103° |
R6SではデフォルトがFOV60°なので、PUBG(FPP)と同じにしようと90°に設定しても、PUBGのFOV90°と違って見えるのはVFOVとHFOVの違いのせいです。R6Sで設定するのはVFOVですから、PUBGのHFOVと比較すると…
アスペクト比 16:9 | PUBG(初期設定) | R6S(初期設定) | R6S(変更後) |
---|---|---|---|
HFOV | 90° | 91° | 121° |
VFOV | 59° | 60° | 90° |
むしろ初期設定のFOV60°がほぼ同じなんです。90°に設定してしまうと、PUBGでいう121°のFOVでプレイすることになってしまいます。
ところで、設定をいろいろと調べているとき、R6SのFOV74°が他のゲームのFOV90°にあたるという記載をいくつか目にしました。実はそれも間違ってはいません。なぜならアスペクト比によってFOVも変わるからです。
どういうことか、さらに見ていきます。
アスペクト比が変わるとFOVも変わる
今回タイトル名をあげているCS:GO以外のFPSでは、解像度基準のFOVが採用されています。つまり、解像度(アスペクト比)が変わるとFOVも変わるということです。CS:GOは例外なので、後々触れます。
上記のPUBGとR6Sの比較はアスペクト比 16:9でしたが、アスペクト比4:3の表は以下の通りです。
アスペクト比 4:3 | PUBG(初期設定) | R6S(初期設定) | R6S(変更後) |
---|---|---|---|
HFOV | 90° | 75° | 90° |
VFOV | 74° | 60° | 74° |
先程のアスペクト比 16:9では、R6SのVFOVを60°という初期設定のままでPUBGのHFOV90°とほぼ同等であったのに対し、アスペクト比 4:3ではVFOVを74°に設定することでPUBGのHFOV90°と同等になっています。
ややこしいですね。
たとえば、AVAでは設定できる解像度のうち、『アスペクト比 5:4が最も縦に広く見えて上から降ってくるグレネードを避けやすい』ということを発見したことがあります。これもFOVを考えればわかりやすいので以下の表を見てください。
16:9 | 4:3 | 5:4 | |
---|---|---|---|
HFOV | 90° | 90° | 90° |
VFOV | 59° | 74° | 77° |
![]() | ![]() | ![]() |
古い記事からスクリーンショットを持ってきたのですが、銃を持つ手元を見てもらうとリストバンド(?)のデバイスが画面にどれだけ表示されているかの違いがわかるはずです。
HFOV(水平/左右)の視野角は90°で固定されているにも関わらず、アスペクト比を変更することでVFOV(垂直/上下)の視野角が59°から77°まで広がっているからです。
当然広いほうが索敵しやすいし有利…だと考えがちなのですが、そうとも限らないのが難しいところです。VFOV(垂直/上下の視野角)が広がって上下の広がりが増える代わりに、正面のC4までの距離も遠くなっていますよね。どの設定にもメリット/デメリットがあるんです。
FOVごとの見え方の違い
Rainbow six siegeは、VFOVを60°~90°まで好きな値に設定できます。そして、その変更にともなって、数値として表示はされませんがHFOVも自動で変更されています。
アスペクト比はどちらも16:9 | |||
VFOV(垂直)60° | HFOV(水平)91 ° | VFOV(垂直)74° | HFOV(水平)106° |
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HFOVが広がることで右の✕のついた扉がすべて見えていたりするのでこれは明確なメリットなのですが、全体的に画面が奥まって見えてしまいます。目の前のバスが遠くになっているように見えるのは、気のせいではありません。
これは日常でカメラ撮影をするときに似ています。風景や人々が入り切らなければ、後ろに下がっていって全体をレンズに収めようとしますよね。同様の理屈で、画面全体を広く捉えることができる代わりに、全体的に遠くなってしまうんです。これは索敵しやすいといえばメリットになりますし、狙う対象が小さくなるといえばデメリットになります。
FOVの大小によるメリット・デメリット
FOVの値が大きい
- 視界が広く取れるため、索敵がしやすい。
- モデルが小さく見えるため、当てにくい。
※特に偏差撃ちが当てづらい。 - 敵/自分の移動が速く感じる。
- 視界に映るマップ領域が大きくなるので重くなる可能性がある。
FOVの値が小さい
- 視界が狭いため、索敵がしづらい
- モデルが大きく見えるため当てやすい。※偏差撃ちが当てやすい
- 敵/自分の移動が遅く感じる。
- 視界に映るマップ領域が小さくなるので軽くなる可能性がある。
どれがベストなのかというのは言えないんです。索敵が重要なのか、AIMを合わせることが重要なのかゲームによって違いますし、そのなかで何を重視するのか人によっても違います。どのFPSではどうするのが最適なのかはまたの機会にしましょう。
アスペクト比と解像度の選び方について、CS:GOを例にして解説しました。

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